トマトは永遠のライバル

岡山県在住。うどんにコロッケを浮かべて食べています。日常や本、ムービーのことを書いています。

最近読んでいた本と、関連したこと

2022/00/00
 橋本治さんの『黄金夜界』を読みました。本屋に文庫本が積まれてあって、表紙のイラストが印象的だったので表紙買い。で、裏表紙に書かれたあらすじに「橋本治さんの最後の長編小説」とあって、そうだ最近亡くなったんだった、と思って著者プロフを読んだら亡くなったのは2019年で、結構前のことでした。
 橋本治さんは対談や評論しか読んだことがなく(あと高橋源一郎さんとなぜか混合してしまう)、小難しい小説なのかなと思いながら帰りのバスでペラッと数ページ。…むむ!! 面白い。となって家に帰って一生懸命読みました。
 許嫁の女性に裏切られ、住む場所を失ってしまった東大生の主人公が、日雇い、町工場、ブラック飲食店を転々としながら、通俗さを超えた打算を身につけてのし上がっていく話。…と聞くとリーガル物か? となるかもしれないけれど、金を中心に世の中が回る格差社会をしっかりと書いてくれている、直球の社会派小説でもあったりします。『金色夜叉』という明治時代の小説のオマージュらしく、私その話を全く知らなかったのですが、有名な場面「男が女を蹴飛ばしている場面」なる銅像が熱海にあるようで、『黄金夜界』にもしっかりその銅像のことが書かれていました。この小説では女は蹴飛ばしてません。

 

2022/00/00
 北方三国志を読み始めました。一冊だけ読んでみて思ったのは、登場人物の心情を行数を使ってしっかり書いていて印象がつきやすい。登場人物がころころ入れ替わる内容なので助かります。戦いの描写は言葉で説明するというより、「短文、短文、単語。」のようなリズムで目線を弾かせるというか、音楽みたいに描写しているような書き方です。詩を読んでいるみたい。
 で、孫呉孫堅がめちゃくちゃかっこよく書かれていました。横死してしまう孫堅でこのかっこよさなのだから、蜀の関羽は後半でどんな無双が描かれるのでしょうね。

 

2022/00/00
 三浦しをんの『三四郎はそれから門を出た』をkindleで読んでいます。本好きが語る読書の話が好きで、私は小説よりこういった本ばかり読んでいるのではないだろうか。こうして読んだつもりの本が増えていくのであります!ジャンルを問わず、ほんとうに多くの本を読んできた三浦さんの書評。次に読みたい本を選ぶときの参考にしようと思います。
…とういうか、最初この本を読み始めたとき、わたしは三浦しをんさんでなくみうらじゅんさんだと思いながら読んでいました。途中から気がついたのだけど、書いた人を意識すると内容の印象も変わるというか。私かなり嫌な読み方をしているのだと思いました。ごめんなさい。女性の服装のことについて言及されるまでほんとうに気がつかなかった。

 

2022/00/00
『海の見える理髪店』を出退勤のバスで読んでいて、重松清さんの本を読んでいるみたいだなあ、と思ってしまいました。そりゃ泣くよ、という展開で、バスの中で涙を溜めてしまいました。かなり丹念に作り込まれているうえに、共感しやすいという、そんな文章。

 

2022/00/00
戯言シリーズ』という私を厨二病にさせた罪深い小説が、かの西尾維新さんのデビュー作なのですが、kindleで全巻セット販売されていたので購入しました。一巻にあたる『クビキリサイクル』を小学六年生の頃に読んで、そのときは純粋に夢中になっていた思い出があります。今読むとライトなキャラ小説だなと思うのですが、その後の私の読書習慣を着けてくれた作品でもあるので、大切にしている作品です。
 その後、中学生の頃に『物語シリーズ』が発刊されて西尾維新さんの代表作が塗り替えられてしまうのですが、その前にも『刀語』や『りすかシリーズ』『世界シリーズ』などを書いているので、ほんとこの人書くスピードが速いです。執筆スピードの速さは有名な話ですよね。

 

2022/00/00
 三浦しをんさんの『三四郎はそれから門を出た』のなかで、読書するときの体勢の話があり大変興味深かったのですが。みんなはプライベート空間のなかで、どんな姿勢で本を読んでいるのでしょうね。私の家族は人前で本を読まないタイプだったので、ちょっと他人の読書体勢が想像できない。あ、お兄ちゃんは寝そべってたかも。
 私はソファに座って両膝を立てて肘を足に預けながら読み、それに疲れてきたらベッドに移動して、寝そべってごろんごろん体勢を変えながら読み、それに疲れたらソファに移動、を繰り返すんですけど。だらしないよなあって長年思っていたところ三浦さんも寝そべるタイプだったので安心してしまった。大学時、学術書を読むときはさすがにメモをとるので座卓の前に行儀良く座っていたけれど、当時の座卓が絶妙に肩が痛くなる高さだったので、座卓とコタツを移動しながら読んでいました。別府市のときはビーズクッションがあって、そこで小説を読んでいたときもごろんごろん体勢を変えながら読んでいたので、今まで安定した姿勢で読めていない気がします。
 
2022/00/00
『SLAMDUNK』がアニメ映画化するということで楽しみと一抹の不安が脳内で渦巻いている最近なのですが、この漫画は引っ越すタイミングで手放してまた読みたくなって買い直す、ということを何度も繰り返して、数えたくないけど4回買い直していました。4回目に買い直した本作は新品の新装再編版で、表紙が描き直されているものです。そういう無駄を経て、もう漫画は売らないように誓っています。ちなみに『戯言シリーズ』は2回買い直し、『るろうに剣心』も3回買い直したことがあります。るろ剣は現在コミックスの26巻と27巻だけ手元にあって去年買い直したやつです。この巻、好きなんだよな~。