トマトは永遠のライバル

岡山県在住。うどんにコロッケを浮かべて食べています。日常や本、ムービーのことを書いています。

「SLAMDUNK」とか最近買った本とか

2022/00/00

 マンガ「SLAMDUNK」の映画が初公開された日。「新作に金を払える喜びを噛み締め、長い間胡座をかいていた膝をパチンと打って腰痛をものともせず立ち上がり映画館へ流れ込む古(イニシエ)のファン達が一体何百万人いるのだろう」と少し遠くから傍観する気持ちでいたけど、これまで4回コミックを買い直して井上雄彦さんの印税に貢献してきた私も例外ではなく、この映画のために2回映画館に足を運んだし3回目に行く予定をたてた。

 映画の一篇はすべて「マンガ」に収まっているようにみえて、OPのドローイングで、この作品は映画ではあるけど前提マンガであることのメッセージだと受け取る。「言葉どおり平面のマンガを立体に近づけて、かつ映像化させてキャラを動かす、これをやろうと思って、本当にやってしまいました」と伝えられたような。そうやって新しい方面での「マンガ」を作ることのできた漫画家は井上雄彦さんの前にはいないのではないだろうか。

 アニメーションの自由な演出でよくある時間を止めたりスローにする箇所は全篇に全くなくて、ある意味ではリアリティな試合を魅せていたけれど、マンガ原作のかい摘んだところにあるユーモアなコマも盛り込んでくれていて(「もしかして、天才?」のところとか、シュート決めた後挑発するところとか)、それがシラっとならない塩梅であって、ただただキャラクターたちが生きていて愛しい…。

 あと、思いついたことをそのまま書き連ねていて恐縮だが、海南大付属高校のメンツの気配がところどころにあって、私が好きな4番の牧紳一が存在する世界軸だと思うだけで本当たまらなかった。なんかあれ、恋してるけど遠い存在だから遠くで見るしかできず、同じ空間で息吸えるだけで満足なんです・・・のアイドルファンがライブ会場に行ったときの無我の境地みたいな感覚に近い。これ私の言っている意味わかる?

 挫折して自傷気味だった三井寿(顔が良い)の履いている靴がよくあるコンバースだったこと、「サラサラロン毛が気に入らねえ」と宮城リョータの三井に対するセリフを聞いた瞬間に「三井って髪質サラサラなんだ…」と、多くの新しい設定もわかり、SLAMDUNKの解像度が高まりました。あと山王工業高校沢北栄治のエピソードも良きで、気に入っているラストのセリフにグッときました。

 

2022/00/00

 本屋の新刊コーナーに遠藤周作の初期エッセイ「フランスの街の夜」があったので購入。なんか最近よく本屋の目立つある場所にあるな、と思っていたら今年生誕○年のようなきりのいい年のようで、いろいろ短編を中心とした新刊が出てるみたい。このエッセイまだ全部読んでないけど、読み進めていくと愛とか情熱について言及しているところが多数ある。西欧では典型的な男性理想の女性像は精神面では聖母マリアであり美的面ではヴィーナスであるが、偶像崇拝が薄い日本人はその基準的な理想像を持っていないので理想的な恋愛を掴みにくい状況である、とか、日本人クリスチャンの目線で書いてあって、へえ、と思った。

 あと大学入試の現代文では「文章の味」でなく「文章の意味」ばかり求める出題ばかりだと苦言していて、そもそも問題文がきたないからオイ出題者まずそこに注意をはらえ、と何度も書いてある。出題文章に多用されていたらしいから余計そう感じていたんだろうね。

 

 

2022/00/00

 ものぐさな女なので同じ洋服を何度も着てしまっている。気がつくと3年以上同じ服を着ていたので、これはかえって私の横を歩く人(不特定少数)が恥ずかしい思いをしているのでは、ということでコート含む冬服を新調した。ファストファッション店は種類やカラーが多すぎて自分で選ぶと毎回大失敗するので、毎回アパレル店員に一通りコーディネートを提案してもらって購入するようにしている。絶対に自分では選ばない服を試着して、生地の肌触りとかシルエットを確認しながらああだこうだ感想を伝えるので買うまで時間がかかるのだが、選んでくれた洋服は大抵買うので店員の売り上げには少額だけど貢献しているつもりで、その滅多にない金払いの良さは何に起因するのかは、洋服代というより親切な店員さんへのお礼の気持ちである。

 華やかな色の服に憧れて今まで何着か着てきたけど、なんだか着せられている気がするしウケないので、最近は「この服を着て気分上がるかどうか」と考えながら服を買うようになった。何かの本の受け売りだったと思うけど、そのとおり服を選んでいくとその日のテンションというか勝負度が↑↑な気がするので、そういった選び方をしている。すると家にある服がモノトーンやブラウンなど地味な色になった。自信が持てるというか、単に自分で見慣れているからその色を選んでいるのかもしれない。だけどフェミニンよりマニッシュめいた服のほうが好みで、なんとなくそっちのほうが「ぽい」ので、そこは自分の好みに寄せていこうと思った。